マイクロボトックスと酒さ治療
2024.10.03
こんにちは。ゆかスキンクリニック院長の青木由佳です。
本日は宣言していました、マイクロボトックスについてご紹介します!
ボトックス注射といえば、もうとっても有名なので、皆様もシワに対する治療だなとお分かりになる方が多いのではないかと思います。
ボトックスは神経の末端のシナプスというところからのアセチルコリンの分泌を抑えて、筋肉が動けという命令を届かないようするため、筋肉の動きを止める作用があります。なので美容では、
①眉間や額・目尻の表情ジワを止める
②筋肉の動きをとめることで、顔のバランスをととのえる(口角を下げる筋肉を弱めることで口角をあげる。鼻翼の動きをとめて小鼻を小さくするなど)
③筋肉の動きをとめて筋肉が痩せ細ってくるのを利用して、エラ(咬筋)を小さくする・肩のハリを解消する
ふくらはぎを細くする。
ために使われます!
その他アセチルコリンは皮脂や汗の分泌にも関わっているので、
④脇汗や手汗をとめる
⑤皮脂を抑える ためにも使用されます。
マイクロボトックスは、筋肉に直接ボトックスをうたず、筋肉より浅い、皮膚〜皮下組織に細かく広範囲にボトックスを少しずつ打つことで、大きな筋肉の動きは止めることなく、筋肉から皮膚に付着する部分に働きかけて、皮膚の緊張を和らげ、表面を滑らかにします。また、皮脂や汗を抑えることで、毛穴を目立たせなくしたり、、神経血管の活動を調節することで赤ら顔・やしゅさを改善したりする効果があります。顔のフェイスラインに打つと全体が引き締まるリフトアップ効果も期待できます!
皮脂分布が多い頬中心部の毛穴が気になる人にはとってもおすすめの治療ですが、なかなか治りにくい難治性の酒さの方にもおすすめさせていただくことがあります。
酒さの方に対するマイクロボトックスの症例です。
こちらの患者様は長らく赤ら顔で悩まれていて、
スキンケア指導(油分を控える・丁寧な洗顔)・メトロニダゾールやアゼライン酸の外用・ニードルRF(ポテンツァ)やロングパルスヤグレーザーを繰り返し、かなり改善は見られたものの、どうしても顔の中心部の毛穴が深いところがくすぶっている印象でしたので、マイクロボトックスとPN製剤リズネ+ジャルプロクラシック(非架橋ヒアルロン酸と4種のアミノ酸のECM製剤)を中心部をはじめとした顔全体に打たせていただきました。
しつこかった中心部の赤みがだいぶ改善!!!!リズネにも抗炎症効果はあるので、その効果もありますが、
皮脂も抑えられてお肌がサラッとした印象かつ、交感神経の過緊張によるフラッシングによる赤み(緊張すると赤くなる反応)も少し改善したそうで、こちらはマイクロボトックスの効果がでているといっていいでしょう。
酒さの原因にはさまざまな要因がありますが、その一つとして毛穴に生息するデモデックスという寄生虫が関与していることが知られています。(私はデモデックスの拡大写真みるとちょっと可愛いとおもってデモデックスってこんなのなんだよ!ってついつい患者さんに見せたりしてしまうのですが、ちょっと嫌がられてしまうので、最近は控えてます😅気になる方は調べてみて下さい。)
デモデックスは皮脂や角質を主な餌とし、特に皮脂分泌が多い環境で増殖しやすくなります。この寄生虫は排泄機能がほとんどないため、死後に体内の老廃物が放出され、それが刺激になって、炎症性サイトカインがばら撒かれて炎症を引き起こすと考えられています。
マイクロボトックスは血管調整作用だけでなく、皮脂を減らすことでこのデモデックスのご飯を減らし、
その数を減らす効果も期待できます。(お肌は弱酸性に保つことで、デモデックスが生息しにくくなるため、弱酸性のスキンケア、例えばゼオスキンのトナーや、エムディア酸のMLA(マンデル酸・乳酸・アゼライン酸)化粧水もおすすめです。)
ちなみにとくにお伝えはしていないのですが、額のシワのボトックス治療のときも、患者さんのシワの出方によっては打ち方を少し浅めにうって(マイクロ打ち)、あまり重たさがでないように打ち方を工夫したりしています!
皮脂分布で毛穴が開いているひと、全体の引き締め・リフトアップがしたい人、酒さがなかなか治らない人におすすめの治療です。
ゆかスキンクリニックではボトックスの溶解を工夫して痛みを最小限にしております!!!また、34Gや35Gの極細の針、頬の中心部や額などはブロック麻酔もできますし、笑気の用意もしており、痛みが苦手な人でもできるだけリラックスして受けられるよう配慮しています。
気になる方はぜひ、まずご相談ください!