院長ブログ

当クリニックでは、患者様お一人お一人の肌の状態に真剣に向きあい、
健康で美しいお肌づくりをサポートいたします。

ニキビと薬と生活習慣

2021.05.24

テーマ:

こんにちは。東京日本橋、ゆかスキンクリニック 院長の青木由佳です。

 

先日、ニキビでお悩みの初診の患者様で、

『前のクリニックでニキビの薬をもらったけれど薬が効かなくて、つい一昨日も同じクリニックにいったが、よくなるには時間がかかるといわれた。すぐ効く薬はないですか?』

と言われた方がいました。

その後来た患者さんはもう3〜4回くらい来てくれている人でニキビがだいぶよくなっている患者様で診察の終わりかけに『早寝って大事ですね!』

っておっしゃったのです。

このお二人の違いわかりますか?

ニキビの治らない原因を『薬』に求め(確かにそういうこともあるのですが)

もう一人はニキビが治ってきた原因を『自分の中』にみつけたことかな、と思います。

 

ニキビは慢性的な皮膚疾患で、もちろん塗り薬や飲み薬はニキビが早く治るのを助けてくれますが、

ニキビができる原因の根本は自分自身にあることが多いです。

ただ、自分ではなかなか思い当たらない事が多いし、ホルモンバランスのくずれなどを整えるには時間もかかるし、(PCOなどだと薬の手助けがいる事もありますが)、自分だけの力で気付いたり改善したりすることが難しい。それに気づく手助けするのが私の仕事なのかな、と思っています。

 

ニキビの治療には『ガイドライン』というものがあり、それぞれの治療をエビデンスをもとに、推奨度を格付けしているものです。

私もこれを尊重していますが、このガイドラインでニキビが治ればよいのですが、あくまで治療の推奨度であり、推奨度の高い治療をすれば治るという訳ではないのが、ニキビ治療の難しいところ。

なので、それぞれドクターや経験に基づき、個性をだした治療をしているのが実際だと思います。

 

私個人は、ニキビに対して外用剤はよく出しますが、基本的には『抗生物質』の内服は出したくないとおもっています。もちろん炎症性の赤くて膿をもったニキビが多発していて、長引くと瘢痕を残すなと判断した場合は、ためらわずにだしていますが、1〜2個のニキビに対して抗生剤内服を出すのはナンセンスだとおもってます。抗生物質内服の濫用は『耐性菌』や「腸内環境悪化』させてどんどんとニキビが治りにくい環境を作っていくとおもっているからです。

 

代わりに、ガイドラインではC1、C2とあまりエビデンスレベルとしては高くないのですが、

漢方薬やビタミン剤(貧血ある人には鉄剤も)を出す事が多いです。

私が漢方を出す理由は、漢方が自分の『中』のバランスを整える作用があるから。

出す漢方はさまざまで、血の巡りが悪く、お肌の代謝が悪そうな人には『桂枝茯苓丸』

血が足りなくてむくみがちな人には『当帰芍薬散』、ストレスが強い人には『柴胡』がはいった漢方、

眠れない人には眠りを助けてくれるもの、胃腸が悪い人には胃腸を整えてくれる漢方などなど。

ストレスが強く、皮脂分泌のコントロールが悪い人にはビタミンB群もおすすめするし、

腸内環境がわるく、便秘がちな人には整腸剤や、食生活の改善をオススメします。

そんなこんなで、診察の度に生活習慣について尋ねたりしていくと、

患者さんがおのずと自分で自分の生活習慣の問題点をみつけて、注意するようになってくれる!

そしてお薬からも卒業できる!それが一番大事なのかな〜と思っています。

 

あとは間違ったスキンケアの人も多くて、皮脂と水分のバランスが悪かったり、皮膚のバリアが弱い人が多いので、スキンケアを見直す事もとても大事ですね!

 

いろんな美容治療を実践して、食事なども気をつけている私でも、生理前や睡眠不足が続くとポツッとニキビができることはあります。ニキビができるのも体からのサインだと思うようにしています。

私たちのお肌は生きていて、外からも内側からもいろんな影響を受けるので、肌が荒れる時もあれば、調子がよい時もあります。内側からの体の声を聞いて、必要な外側からのケアを与え(ケアしすぎて過保護になりすぎるのもよくない!)、揺らぎにくい強いお肌と心を作っていきたいですね。

 

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