酒さの治療
2019.05.21
こんにちは、東京日本橋 皮膚科・アレルギー科・漢方皮膚科・美容皮膚科・美容内科 ゆかスキンクリニック 院長の青木 由佳です。
今日は『酒さ』のお話。
酒さ=しゅさ と読むのですが、お酒を飲んだ時の様な赤みが出ることからそう呼ばれています。
顔にピリピリとした灼熱感があったり、赤みがあったり、場合によってはニキビの様な赤いできものができたりする病気です。
『酒さ』は原因不明と言われているのですが、『デモデックス』というニキビのダニが悪化要因と言われています。
私は特に全体がほんのピンクで、対照的に毛穴が強く赤い、赤くて膨らんでいるタイプには、結構このニキビダニ『デモデックス』が悪さをしていると思っていて、『メトロニダゾール」という、ダニを殺す塗り薬をよく出します。
こちらのメトロニダゾールはダニを殺すだけでなくて好中球による活性酸素生成を抑制してくれるので、
これも毛穴の強い炎症を抑えてくれるのだと思います。
(ボコボコ深いところから新生してくる好中球が悪さしてそうなニキビにもたまに出します)
ただ、この『メトロニダゾール』の塗り薬(『ロゼックスゲル』など)は海外で酒さに出すのは一般的なのですが、
(そもそもこのロゼックスは酒さをを意味する rosaceaからきている)
日本では保険適応になってない!!!!!!
ただ、ロゼックスゲル自体は がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減 に適応を最近とって、
酒さに対しても数年で保険適応が取れる、、、らしいです。
とっても良い薬だし、海外でも長く酒さの治療薬として使われているので、早く適応をとって欲しいものです。
(ちなみにこのメトロニダゾールは酒さ様皮膚炎にも効果があります)
ゆかスキンクリニックでは海外から輸入して、自費治療として処方しています。
効果はこんな感じ。
まだ全体の赤みはあるけれど、赤い丘疹がだいぶ減ってきました!
あとこちらも保険が効かないけれど、レーザーもなかなかおすすめ。
赤い血管に作用して赤ら顔を改善する『ジェネシス』を私はよく使います。
そのほか、血管に作用する『ダイレーザー』などを使うクリニックもある様です。
私も20代前半の頃から酒さがあって、ピリピリして不快なのとやはり赤い見た目が気になっていたのですが、
ジェネシスを繰り返すうちによくなってしまいました。
ジェネシシスの良いところは血管に作用して赤ら顔を改善させる作用プラス熱による皮膚表面の殺菌作用なのかな、
と思います。
酒さは命には関わらないけれど、ピリピリして不快だし、見た目にも影響を与えます。
お困りの方はぜひ一度ご相談くださいね。