院長ブログ

当クリニックでは、患者様お一人お一人の肌の状態に真剣に向きあい、
健康で美しいお肌づくりをサポートいたします。

痛くないボトックス!!!!

2024.06.25

テーマ:

こんにちは。ゆかスキンクリニック院長の青木由佳です。

うちのクリニックは私の性格的なものもあってあまり目立つ宣伝などしていない(できていない)のですが、

私のこの細々とかいているブログを読んだから当院を選んで来院してくださる患者さんがいたり、

通院中の患者様もこのブログを楽しみに読んでくださったりしていて、本当に励みになります。

 

本日はボトックスについて!

 

そもそもボトックスとはボツリヌス菌という菌がつくるタンパク質:ボツリヌス毒素なのですが、なのですが、

神経の末端からアセチルコリンという筋肉を収縮させるのに必要な化学物質を出すのを抑えて筋肉の収縮を抑えます。

筋肉が動かなくなるので、ボツリヌス毒素を大量に摂取すると(美容ではなく、食中毒の一種で、からしれんこんでのボツリヌス中毒の事例があります)呼吸筋が動かなくなってしまうこともあるのですが、この作用をうまく美容に転用したのがボトックス注射です。

(そもそも美容に転用される前にも、痙性斜頸という緊張・拘縮のせいで首が曲がってしまう疾患に対してボトックスが使用されていました。)

 

表情の動きによってできるシワを止めることができるので、眉間や額のシワ、目尻のシワによく使われます。

あとは筋肉を弱めることで、拮抗する筋肉の働きを相対的に強くして表情を調整するのにもよいです。具体例としては、口角を下げる筋肉を弱めることで、口角をあげやすくする、口角下制筋ボトックスなどがあります。

また、大きな筋肉に打って筋肉を使わないことで萎縮させて小さくすることもできます。咬筋という噛み締める筋肉が発達すると顔の輪郭のエラの部分が張り出すので、それを小さくして小顔にしたり、ふくらはぎや肩の筋肉の張り出しを小さくするためにも使用されます。

またアセチルコリンは汗を出す作用もあるので、脇の汗にうって汗をとめる目的でも使用されます。

ボトックスは打つと3−4日で効果が出始めて1-2週間で効果がピークになり、4〜6ヶ月ほど効果が持続します。

即効性もあるし効果実感もでやすくてよいのですが、欠点は『痛い』こと。

 

基本的に注射での痛みというのは色々な理由があって、

①まずは物理的に針で刺されることの痛み

②液体が入ってくるときに組織が押し広げられるために起きる痛み

③注射溶液自体の刺激

などが挙げられます。

まず①物理的に針で刺されることの痛み に関しては、塗る麻酔をしたり、細い針を使用することで和らげることができます!当院ではオプションになるのですが、以前のブログでも書いている35Gの針を用意していて、(打つ深さによっては34Gとかになることもあります)35Gだと本当に刺すときの痛みが感じにくいです!!!!!

②液体が入ってくるときに組織が押し広げられるために起きる痛み に関しては、薬剤を注入するスピードをゆっくり入れること、患者さんにリラックスしてもらうことが大事です。

そして問題は③注射溶液自体の刺激! ボトックスはね、溶液が痛いんです。かなりしみるんです。これはpHが低く酸性であることが原因と推測されます。だからといって他の溶液を追加してpHをコントロールしてボトックスの効果に影響を与えても困るなぁと悩んで悩んで、何もできていなかったのですが、今回ボトックスの痛みに真面目に向き合って文献をいくつか読んでみたところ、ボトックスの溶液を中性に近づけることで痛みが和らぐし(やはり!!!)、効果にも影響はないということ判明しました。なんなら効果の発現も早く、持続が長くなる可能性もあるという文献もありました(研究対象の数が少ないためさらなる研究が必要とのことです)。

私自身も実際に、ちょうどいいバランスを計算したり、配合を変えたりして、自分の手に打って痛さの確認をして、ついにいいバランスの配合が完成いたしました〜!

ボトックスを販売する各社さんはあくまで正式な溶解方法を「生理食塩水で溶解する」としていますし、私が知る限りでは「生理食塩水で溶解する」やり方をアレンジしているクリニックはなかったので、おそらく全然一般的なやり方ではないのですが、いくつかの文献を確認しましたが効果も落ちたりはしないようですし、

なんせ痛くないは正義!!!(痛くなくて効果ないなら意味ないけど、効果変わんなくて痛くないは正義です!!!)

当院ではこの新しい配合でのボトックスを提供していきたいと思います!

 

さらに、当院ではブルブル震えるペンを使用して痛みを和らげています。

これは『ゲートコントロールセオリー』という理論に基づいており、振動が先にインプットされることで痛みの刺激が入りにくくなります。痛いの痛いのとんでけーと痛いときにさするのには科学的な根拠があるんですね。

あとは看護師さんがやさしく肩をぽんぽんと叩いてくれます。(こちらのぽんぽんが本当にありがたいんですよね!)

 

表情ジワが気になる方や、ボトックスで表情のバランスを取りたい方はぜひ、新しくなったボトックスをお試しください!

 

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